外科症例紹介
外科診療科には、神経疾患や整形外科疾患、腫瘍性疾患や眼科疾患など様々な疾患の症例が来院します。
その中で、来院件数の多い疾患や特殊な機器を使った治療法や手術について、何例かの症例を紹介いたします。
- 症例1.「椎間板ヘルニア」
- 症例2.「脳腫瘍」
- 症例3.「骨折」
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骨折の治療は、金属製のプレートやネジなどで、骨折した骨が癒合するまで固定します。 当センターでは従来のDCP(Dynamic Compression Plate)に加えてLCP(Locking Compression Plate)システムを導入して治療しています。 LCPは従来法に比べて、角度安定性を有し固定強度が強い、骨膜血流を温存できるといった特性を有する優れた治療システムです。
また骨の端に近い部分での骨折や広範に粉砕して上述したプレートシステムではうまく固定できない場合や骨が化膿しているなどの場合は創外固定法を用います。 創外固定は早期に良好な骨癒合が得られる事や骨伸張がおこなえる事が特徴で、当センターではイリザロフ型およびリニア型創外固定装置を使用しています。(文責:板本)
- プレートを用いた骨折治療(左:治療前、右:治療後)
- イリザロフ型創外固定装置
- リニア型創外固定装置
- 症例4.「前十字靭帯断裂」
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十字靭帯は膝関節の安定化に重要な役割を果たしている靭帯であり、前十字靭帯と後十字靭帯の2つの靭帯により構成されています。
イヌでは特に前十字靭帯の断裂を起こすことが多く、幅広い犬種や年齢で発生します。前十字靱帯が断裂すると、膝関節の不安定性や、それに伴う疼痛や跛行 (びっこ) などの症状を引き起こします。
また、長期的には変形性関節症の進行や二次性の半月板損傷を引き起こします。
当センターでは前十字靭帯断裂に対して、それぞれの症例の体重や症状に応じて適切な治療法を選択しており、主に、LSS (Lateral Suture Stabilization)、TTA (Tibial Tuberosity Advancement:脛骨粗面前進術)、TPLO (Tibial Plateau Leveling Osteotomy:脛骨高平部水平化骨切り術) の3つの手法のいずれかを選択します。
また、関節鏡を用いた前十字靭帯断裂や半月板損傷の診断にも力を入れています。(文責:伊藤)- Isometric pointを用いたLSS
- TTA術後のレントゲン像
- TPLO術後のレントゲン像
- 症例5.「股関節疾患」
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小動物の股関節疾患として、股関節形成不全、レッグペルテス(大腿骨頭壊死)、大腿骨頭-骨頸部骨折等、股関節脱臼などの疾患があります。 従来より、これらの股関節疾患に対し、痛みを取り除く為の終末的な救済手段として、骨頭切除術が実施されてきましたが、十分な機能回復が得られない場合もしばしばありました。 これらの疾患に対する後肢の運動機能の回復に関して最もすぐれた治療法として、股関節置全換術が国内に導入されており、当センターでもこれらの治療に取り組んでいます。(文責:板本)
- 症例1:股関節形成不全(手術前)
- 症例1:股関節形成不全(手術後)
- 症例2:レッグペルテス症候群(手術前)
- 症例2:レッグペルテス症候群(手術後)
- 症例6.「気管虚脱」
- 症例7.「胸腔内腫瘍」
- 症例8.「乳糜胸(ニュウビキョウ)」
- 症例9.「門脈体循環シャント」
- 症例10.「内視鏡下手術」