・12月1日は『世界エイズデー』

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・エイズは確実に増えています
・HIV感染者の7割以上は20~30歳代の若者です
・検査は、無料・匿名で受けられます
1988年、WHOはエイズの蔓延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的として、12月1日を”World AIDS Day”とし、世界的レベルでの啓発活動の実施を提唱しました。
その後、1996年からUNAIDSもこの活動を継承しています。
日本でもその趣旨に賛同し、エイズに関する正しい知識等についての啓発活動を推進し、エイズの蔓延防止及び患者・感染者に対する差別・偏見の解消を図ることを目的として、12月1日を中心に「世界エイズデー」を実施しています。
令和5年度のテーマは、
「あなたが変わればエイズのイメージが変わる。UPDATE HIV!」
HIV/エイズに関する取り組みは、今、大きな転換期となっています。
治療法の進歩によりHIV陽性者の予後が改善された結果、HIV陽性者は感染の早期把握、治療の早期開始・継続によりエイズの発症を防ぐことができ、HIVに感染していない人と同等の生活を送ることが期待できるようになりました。
また、治療を継続して体内のウイルス量が減少すれば、HIVに感染している人から他の人への感染リスクが大きく低下することも確認されています。
つまり、治療の進歩でHIV陽性者の生活は大きく変わり、HIV感染の予防にもその進歩に支えられた様々な選択肢が用意されるようになりました。

しかし、現状はそうした変化が正確な情報として十分に伝わっているとは言えず、有効な治療法がなく死に至る病であった時代の認識にとどまっている場合が少なくありません。
HIV/エイズに対する社会的な関心が低下したことで、かつて広がったHIV感染への偏見や差別の意識がUPDATE(更新)されないままになっており、そのことがHIV感染を心配する人たちを検査や治療から遠ざけ、また、差別や偏見を招く要因の一つになっているとも言われています。

ひとりでも多くの人がHIV/エイズのことを自分の事として捉え、HIV/エイズに関する検査や治療、支援などの知識を身につける契機とし、最新の知識の普及を通じて、HIV検査の受検促進や差別・偏見の解消につなげていきたいとの考えが込められています。​

★HIV/AIDS(エイズ)とは★

エイズは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することによっておこる病気ですが、HIV感染=エイズということではありません。
HIVに感染すると、通常6~8週間経過して、血液中にHIV抗体が検出されます。
感染から数週間以内にインフルエンザに似た症状が出ることがありますが、この症状からはHIV感染をしているかどうかを確認することはできません。
HIV感染の有無は、検査を受けなければ確認ができません。
HIV感染後、自覚症状のない時期(無症候期)が数年続き、さらに進行すると、免疫力が低下し、本来なら自分の力で抑えることのできる病気(日和見感染症)を発症するようになってしまいます。

★エイズは性感染症(STD)のひとつ★

エイズは、セックスなど性的接触によって人から人にうつる性感染症(STD)のひとつです。STDはエイズの他に、性器クラミジア感染症、淋菌感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマなどがあります。これらSTDに感染していると、HIVに感染しやすくなります。感染しやすくなるリスクは通常の3~4倍です!!
※HIVは、学校や職場などの日常生活ではうつりません。
なお、性感染症のうち、ここ最近は梅毒が急増しています。
予防はエイズと同じです。無症状のことも多く、長期間の経過で、脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあるため注意が必要です。

★私たちにできる予防法★

感染を予防するにはHIVの感染経路を知っておく必要があります。
主な感染経路は以下の3つです。

①性的接触による感染

感染者の精液・膣分泌液などに含まれるHIVが相手の体内に入ることで感染。
(異性間26%、同性間60%)

②血液による感染

注射の回し打ちなどで、感染者の血液が体内に入り感染。

③母親から赤ちゃんへ

母親が感染者の場合、妊娠・出産・授乳を通じて赤ちゃんに感染。
医療措置により感染率を下げることが可能になっています。

性的接触による感染が8割以上を占めています。
ピルは避妊薬で、HIV感染を予防するためのものではありません。
コンドームを正しく使うことで感染予防できます。

★検査を受けよう★

「自分が感染しているかも?」と心配な方は積極的に検査を受けましょう。
全国の保健所(健康福祉センター)では、採血によるHIV抗体検査を無料・匿名で実施しています。検査は事前に電話などで日時を確認してくださいね。
詳しくはこちら⇒山口県健康増進課ホームページ

自覚症状がないHIV感染・・・。早期発見は早期治療に結びつき、症状の重症化を防ぎます。積極的に検査を受けましょう。
(※感染の可能性があった日から12週間以上経過してから受けましょう)