• 国立大学法人 山口大学農学部 環境情報学研究室(教授:山本晴彦)を中心とする研究グループでは、農作物の「光害(ひかりがい)」の現状と対策技術について研究・開発を行っています。
  • このホームページでは、これまでの成果および光害対策の今後の展望についてご紹介します。

  • 屋外照明は、夜間での社会・経済活動において、安心・安全を確保する基本的なインフラの一つです。近年における農村地帯の開発に伴う宅地や大型店舗の増加、夜間労働の増加に伴う人間活動の変化等により、道路照明灯・広告灯など様々な屋外照明灯が数多く設置されるようになっています。
  • 初夏から秋にかけて日長が一定時間(限界日長)より短くなる短日条件に遭遇することにより開花(出穂)が促進されるイネやダイズ等の短日性農作物において、夜間照明の設置・点灯により発生する人工的な長日条件(24時間日長)により 、開花(出穂)遅延や収量の激減など起こり、生産農家が被害を被る新たな光害としてクローズアップされつつあります。
  • また、冬から初夏にかけて日長が一定時間(限界日長)より長くなる長日条件に遭遇することにより開花(花芽形成)が促進されるホウレンソウやアブラナ科野菜(ブロッコリー、コマツナ等)等の長日性農作物においても、夜間照明の影響による早期抽苔(いわゆる‘とうが立つ’)が生じ、商品価値が低下もしくは皆無となり、ホウレンソウやブロッコリー等の長日性農作物を生産する都市近郊の野菜農家が損害を被ることとなります。
  • 平成10年3月に当時の環境庁は、夜空の明るさとその弊害としての天体観測への悪影響を大きく取り上げた「光害対策ガイドライン」を策定しました。さらに環境省により平成18年12月に改訂された同ガイドラインでは、屋外照明が影響を及ぼす周辺環境の一つとして野生動植物および農作物を大きく取り上げ、その対策の必要性を喚起しました。